偏差値30台からMARCHに合格!人生を変える勉強術

偏差値30台の底辺高校から現役でMARCHに合格した勉強法を伝授します。

ナルシストは受験勉強に成功する!?

ナルシストという言葉は、普通いい意味では使いません。

しかし、受験勉強においては、ナルシストになることは
モチベーションをあげる手段として有効です。


今回『ナルシスト』という言葉は、インパクトを持たせるために
少々強引に利用してみましたが、
言い換えると『有能感』というものです。


例えば、
『自分は○○ができる』
『私は○○が得意だ』

といった「あることに対する自信」のようなものです。

これは『自己認知』というもので、
心理学的にも十分効果がある行為の一つです。


なぜ自分が『有能である』と感じることでモチベーションが上がるのか?

実は『自己認知』と言っておきながら、
自己認知で有能感を得られる一番の要因は『他者』にあります。

つまり、身近な他者との比較が『有能感』を左右するということです。


具体的な例だと、テストである点数を取ったとしても、
その点数がその人の有能感に与える影響は
周りの存在によって違ってくるということです。

仮にあなたが学校のテストで80点を取ったとしても、
あなたの友人が90点だった場合と50点だった場合とでは、
あなたの取った点数があなたに与える影響は全く違います。

友人が90点だった場合、あなたは自分を相対的に劣った存在だと
自己認知してしまうことになります。

反対に友人が50点しかとれなかった場合、
あなたは自分より劣った友達との比較により
相対的に有能感を味わうことになります。


いかに『有能感』が自己認知でありながら
『他者』に依存しているかを物語っていると思います。


では『有能感』によって得たモチベーションは
どのようにパフォーマンスに影響していくのか?

二つの有能感に関する現象の例からお話していきます。


その現象というのが、
『ムーンスパイラル現象』『小さな池の大きな魚現象』です。


まず『ムーンスパイラル現象』について説明します。

この現象は簡単に言えば
「4月から6月生まれの人にプロスポーツ選手が多い」
という結果が統計により出ているというものです。

実際のところ、4月から6月生まれのほうが、
1月から3月生まれより3倍もの数の
プロスポーツ選手がいるということが分かったのです。

春に生まれた人はなにか特別な素質を持っている?
そんなことはありません。

実際に春生まれの人の身体能力が高いことを示すデータは存在していません。


しかしそれではなぜこのような結果になるのか。
その理由が『ムーンスパイラル現象』に潜んでいるのです。

その正体というのが言わば『思い込み』もよるものなのです。

幼い頃は月齢の違いによって成長には大きな差があります。

それにより、春(4月~6月)生まれの子供たちは、
周りの子供たちに比べて運動がよくできるため
『自分はスポーツができる』といった暫定的な有能感を形成しやすいのです。

そこで得た有能感をきっかけにスポーツに対するモチベーションが高まり、
興味や持続性を失うことなくスポーツに没頭することができるのです。

そのため自分の才能を十分に伸ばしていくことができると言われています。


反対に早生まれ(1月~3月)の子供たちは、
幼い頃から自分より月齢が早い子供と比較することになり、

そのために『自分はスポーツができない』
というような劣等的な思い込みにより有能感が低下してしまい、
興味やモチベーションを失ってスポーツから遠ざかるのではないかと言われています。


この『思い込み』は本当に危険なものです。


素質があるかもしれないのに、それが単なる思い込みだと気づかずに
モチベーションを自分で下げていくことになるかもしれないからです。

物事をはじめる早いうちに感じてしまう『思い込み』が
その後のパフォーマンスに悪影響を及ぼしてしまうということです。


つまり、早い段階で有能感を感じることができれば、
反対にモチベーションを長く持続させることが可能だということです。


このことは受験勉強においても言えることです。


『自分が志望する大学より一つ下のレベルの大学の過去問を解いてみる』

一見、意味のないことのように思うかもしれませんが、
『有能感』を得るための勉強、モチベーションを上げるための勉強としては
十分にやる価値のある勉強法です。


また受験において一番大切なことは問題に慣れるということです。

様々な形式の問題に触れておくことをオススメします。


次に『小さな池の大きな魚現象』についてです。

この現象も有能感がいかに他者との比較で決まるのかを
示しているものなのですが、ここも具体例でお話します。


AさんとBさんがいるとします。

二人の学業成績は高校入試直前まではほとんど一緒でした。

Aさんは偏差値が大変高い進学校に入学しました。
それに対してBさんはたまたま高校入試に失敗してしまい、
そこまで偏差値が高くない高校に入学することになりました。

この時点ではAさんのほうがよかったように思います。

しかし、数年後の大学受験のとき彼らはどうなったのでしょうか。


A さんはよくできる生徒ばかりの高校の中で、
優秀な友人たちとの比較のため日に日に有能感が低下してしまい、
受験に対するモチベーションを失い、
最終的にはあまりいい大学にいくことができなかったのです。

一方Bさんは勉強があまり得意でない生徒たちとの比較のため
有能感が高まり、そのおかげでモチベーションが向上し
最終的にはAさんより良い大学に合格することができました。

このようにレベルの高い集団に属することによって有能感が低下し、
反対にレベルの低い集団に属することによって、有能感を高めることができる
という現象を心理学では『小さな池の大きな魚現象』と言うのです。


つまり、少し汚い言い方になりますが
『有能感のためにあえて少しレベルの低いひとと付き合ってみる』
ということもモチベーションをあげるためには重要だということです。


受験というのは人生を懸けた大勝負です。

使えるものは何でも使って志望校の合格を勝ち取りましょう。