偏差値30台からMARCHに合格!人生を変える勉強術

偏差値30台の底辺高校から現役でMARCHに合格した勉強法を伝授します。

受験勉強における正しい復習の仕方

さて、一番大事な「復習」の
仕方について、お話したいと思います。


復習の仕方といっても、難しいことはありません。

単に、一度勉強したことを反復学習するだけです。


しかし、復習をする上では、
以下のようにちょっとした注意点があります。


・復習のタイミングを意識する
・一番初めの学習を徹底的に行う


まず復習の仕方というと、
「とにかく何度も繰り返せばいい」と
勘違いしている人がたまにいます。

勉強したことが、まだ脳内に明確にあるうちに
何度も繰り返しても、これでは復習の効果は半減します。


復習とは、脳内で薄れてきた記憶に対して、
再度刺激を送り込み、覚えなおして忘却を阻止するものです。

毎日 5 回も 10 回も復習する必要はないということです。


さて、復習をする上で大事な理論をお伝えします。

エビングハウス忘却曲線」というものです。

その理論によると、人は勉強してからたった 1 時間後には
その内容の 56%も忘れてしまうといいます。

1 時間経っただけで、記憶の半分以上が
忘却の彼方へ行ってしまうんです。

そして 24 時間後には、なんと 74%も忘れる
という実験結果が出ています。

一日経つと、勉強したほとんどのことを
忘れてしまうということですね。


そうすると、効率的な復習の仕方は、
出来るだけ最初に勉強してから 1 時間以内に
まず復習を行うことから始まります。

もし忙しければ、その日のうちでも良いでしょう。

ただし、エビングハウス忘却曲線は、
人の理解度や興味関心などを考慮していません。

そのため、ふだんの受験勉強に
そのまま当てはめられる訳ではありません。

参考書や教科書を読む時は
頭にイメージも入ってきますし、
いろいろ考えて理解しながら読んでいきます。

きちんと内容を一度で噛み砕いて理解できた場合は、
もっと緩やかな忘却曲線を描いていきます。

つまり、記憶がしっかり定着しているため、
一日経ってもその部分はあまり忘れない
ということもあるんです。


つまり、全ての勉強したことを
一日で大半忘れてしまう訳ではなく、
一日経ってもほとんど覚えていたり、
一時間だけでほぼ忘れてしまったりということが
ある、ということです。

復習の仕方の大前提ですが、
第 1 回目の勉強は決しておろそかにしないで下さい。

最初の学習で、理解があやふやな状態に
しておいてはいけません。

英単語や漢字の暗記なら、最初の勉強で
イメージや連想などを使い、徹底的に頭に叩き込むことです。

そうしないと、いくら復習を重ねたとしても
あなたの記憶は強化されていきません。


テキストを読んでいて理解しづらいところがあれば、
第 1 回目の学習で徹底的に調べ、完璧に理解するまで
その部分をしっかり学ぶことが必要です。

この作業を脳科学では「記銘」と呼びます。

記銘をすることで、次の段階の「保持」に進んでいきます。

つまりは記憶の保持、「覚える」ということですね。


ただし、一番初めの学習でいくら徹底的に
理解したり反復学習したりしても、それでは不十分です。

その時点で、一応は海馬に知識が格納されますが、
たった一度だけの入力では、海馬が「重要な情報である」
と判断してくれません。

いくら一度にまとめてやったからって、
脳が「不要な情報だ」と勝手に判断してしまうんです。

そうなるとエビングハウス忘却曲線の通り、
日が経つにつれてどんどん忘却していってしまいます。


そこで効率的な復習が必要になってきます。

最初の学習をしっかり行ったら、
次に考えることは復習のタイミングです。

記憶が脳内にしっかりとあるうちに繰り返し勉強しても、
その記憶は強化されないんです。

勉強時間だけが無駄になってしまいます。

記憶がはっきりしている段階で復習するくらいなら、
その分、他の教科の勉強に時間を振り分ける方が良いです。


エビングハウス忘却曲線によれば、
まずは 1 日以内に復習をすれば十分です。

その日のうちに「1 回だけ」反復学習すれば OK です。

それで、ひとまずは忘却に対して
ストッパーをかけることができます。
(なお、寝る前に復習する習慣をつければ、
その後の睡眠で、その日学んだことが記憶に定着しやすくなります)


しかし、その日一回だけで終わってしまえば、
やはり時間が経つにつれて忘れていってしまいます。

そこで、翌日も復習をする必要があります。

これで、最初・その日の復習・翌日の復習と、
あなたは 3 回連続で学習したことになります。

あとはその 3 回目の学習から、
1 週間後、2 週間後、1 か月後、3 か月後、半年後…
というように、期間を広げながら復習をしていきます。

復習をすればするほど記憶が脳内に定着して
忘れにくくなるので、しばらく放っておいても
大丈夫なようになってくるんです。


なお、短期記憶を長期記憶に作り替える工場である
海馬には、約一ヶ月間記憶が留まると言われています。

なので、勉強内容を記憶するためには、一ヶ月間が勝負です。

一ヶ月を乗り切れば、記憶は海馬から側頭葉などに移され、
長期記憶として脳にアーカイブされます。

あとは焦らなくても、
短時間の簡単なメンテナンスで十分です。

一度、側頭葉に移動した記憶は消えることはないからです。
(ただし、メンテナンスを怠れば、思い出しづらくなります)


基本的な復習の仕方は以上ですが、
「反復学習をしていくと、それが積もり積もって
膨大な復習時間にならないか?」

と不安に思う方がいるかもしれません。

しかし、復習は繰り返せば繰り返すほど
その時間も短縮していくので、気にすることはありません。

一番最初はワーキングメモリから海馬に移して
記銘・保持するために、全力で理解や記憶をしていきますが、
復習は回を重ねるごとに必要な時間が短くなり、
テキストをサラッと読み流すだけで良くなってきます。

単語帳などはパラパラ読みでも大丈夫になります。

4 回目や 5 回目ともなれば、第 1 回目の学習とは
比較にならないくらい勉強時間が短縮されるので、
まったく心配はいりません。

そのかわり、第一回目の学習は、

徹底的に理解し記憶するように努めましょう。
その上でしっかりとした復習を行う事が、
偏差値を爆上げすることに直結していきます。